カイゼン活動の主役は誰?

あなたが製造を担当している工程でカイゼン活動が始まりました。カイゼンのプロと言われる人たちがライン側に来て、何やら調査を始めました。

あなたはどう感じますか? 落ち着かないですね、場合によっては不安を通り越して反発も感じるかもしれません。

あなたの製造ラインでは不良が多発している上に価格競争力も無いようです。せっかくならば、長年慣れ親しんだこのラインでの仕事を続けたいと考えています。カイゼン活動で競争力を復活できるなら、ぜひとも取り組みたいと考えました。

カイゼンの主役は、現場ラインの人がベストです。カイゼン活動には、ノウハウや着眼力も必要なので、プロの支援が必要かもしれません。

真のプロなら、まずは製造ラインの現地現物活動と共に、現場の方々を味方に付ける理解活動から始めるはずです。

まずもって、開始時の理解活動のハードルが高いのです。中途半端な理解なら、何かの折に反発を買って活動が頓挫してしまうでしょう。

TPSの展開の難しさは、そもそもの理解を得ることの難しさにもあります。

当たり前ですが、トヨタでの日々の活動ではこれらの理解活動は全く不要でした。しかし、このカイゼン活動を仕入先など他社に展開する場合は、カイゼンの主役づくりが入り口でした。