
まもなく、トヨタ自動車の株主総会です。昨年・一昨年もこの時期、同じタイトルで記事を掲載しました。
まもなく、トヨタ自動車の株主総会2024
まもなく、トヨタ自動車の株主総会2023
トヨタ自動車の株主総会は、豊田章男さんのワンマンショー、ちょっとコミカルな劇を見ているようで楽しいものでした。
しかし、社長が佐藤さんに交代したために、進行の議長が佐藤社長に代わり、ワンマンショーの味わいはなくなってしまいました。残念!
さて、重要な株主総会、今年はその内容を大胆に予測してみます。
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今年のポイント
まずは、ことしの株主総会のポイントを確認します。昨年は、総会直前に認証問題が浮上し、その点が最大のポイントになりました。実際、総会中でも冒頭からかなりの時間を取り説明してました。
さて今年は何といっても
「監査役会設置会社」→「監査等委員会設置会社」
への移行のための定款変更です。
当然、第1号議案です。
これにより、
・「監査等委員会」は、業務執行の監督にとどまらず、取締役の職務執行をも監査
・「執行」への権限移譲により意思決定の迅速化、「取締役会」は監督に注力
同時に社内体制として
・「内部監査室」による組織的監査の充実
がなされると説明されています。
ただ、一般の株主はあまり興味がない点であり、実際、事前のメディア報道でも日経新聞が多少丁寧に説明している程度でした。逆に言えば、会社は説明に注力するでしょうが、質疑等の深堀にはならず、ましてや紛糾する議案ではありません。
「認証問題」対応のためというよりは、従前の改革の一貫としての規定路線であったのではと推察しています。
なお、経験的にトヨタは社内監査体制はかなりしっかりとしていました。部署内での内部牽制に加えて、部署間牽制もあるなど多重の不正防止が図られてました。その意味では、認証問題は「なぜ?」という疑問を持ちました。諸情報で総合的に判断すると、「トヨタグループ全体としては弱さがあった」ように見受けられました。
もう一点、これは今年に限らず最近の注目点ですが、豊田章男会長の信任率です。
2022年 95.58%
2023年 84.57%
2024年 71.93%
と毎年10%以上低下していました。
今年の信任率の見通しは後述します。
新聞・テレビの取材を受けるコツ
本題からははずれますが、軽い話題として。
去年も一昨年も取材を受けました。
昨年は、
総会の前にテレビ朝日・中京テレビ・共同通信相乗りのインタビュー、
総会の後には全国紙から電話取材でした。
おととしは、テレビ朝日と日経新聞から取材を受けました。
以下の写真は、去年・一昨年の取材陣です。2年連続で雨だったんですね。


積極的に取材を受けたいという人はあまりいないとは思いますが、そのコツを伝授します。といっても、私も取材を受けたくて積極的に行動したわけではなく、ちょっとイレギュラーな行動をしたことからの気づきです。
取材はトヨタの敷地内ではNG、公道(歩道上で)となります。
したがって、会社送迎バスでの会場直付け、会社駐車場から向かう場合は、公道を通りませんので取材は受けません。
服装は
・ビジネスカジュアル
・緊張していない やわらかな表情
・多少ゆっくり歩く
これが、取材の声がかかりやすいようです。
取材陣も短時間に取材対象を選ぶ必要があるので、「何か話してくれそう」「声を掛けやすい人」を選びます。取材陣の大半は、トヨタ本社の三河豊田駅側の歩道に陣取っています。ただ、その反対側、トヨタ会館側の歩道で、「あぶれ株主」狙いの報道陣もいます。こちらは、なんとなく、マニアックなインタビューのような気がします。
ちなみに、インタビューの内容を新聞・テレビに反映させやすいコツは、
・いかにも聞きたがっていることを答える
ことです。想定質問をベースに聞いてきますので、それを想像して答えるとよろしいかと。過激すぎる内容や平凡な内容はダメですが、状況によっては刺激的な発言が取り上げられるかも。
今年のお土産は?
コロナ禍直後には取りやめとなりましたが、近年は以前のようにミニカーのお土産が復活しています。
去年はランクル250 おととしはプリウスでした。


株主総会の前年に発売された車のうちで会社として力を入れているクルマのようです。
ことしは、ずばり
新型カムリ
と予測しています。日本では発売されていませんが、昨年末のバンコクでのMotor Expoではトヨタの展示の目玉でした。(写真)

総会の進行の概要は?
総時間 2時間弱、正午直前に終了します。
株主質問が19ないし20件で、11時半過ぎに、佐藤議長が、
「十分に質問をいただいたかと存じます。つきましたは次の質問で最後といたしたく存じます。」と発言し、会場からの拍手を受け、最後の質問者を指名するという流れです。
なお、座っている場所と服装の色で指名されます。男女の違いや体格、髪型では指名しません。以前は、「長髪で背の高い男性の方」などという指名が一般的でしたが今ではどの企業も「わたくしから見て、中央通路の少し前、左で壁にだいぶ近い位置の、青のジャケットをお召の方」と指名します。
どの位置の誰がどのように指名されるのか、、、それはここで公開することは難しいところです。
株主質問内容は?
大胆に予測しましょう。箇条書きで記載します。
・トランプ関税の影響は? 対応策は?
・日本での生産維持は?
・中国で販売されたEVはどのようなものか?
・日本でのEVはどのようなものが開発中か?
・ウーブンシティがこの秋から居住開始と報道されたが、どなたが住み、何をするのか?
・豊田自動織機の非公開化の考え方は?
・Tier2以降の協力企業の昇給に関してどう考えるか?
・認証問題への対応のその後の状況は?
・SDVが話題となっているがトヨタの取り組みは?
・RAV4から車載OSとしてアリーンが搭載されたが、今後すべてがアリーンとなるのか?
質問約20件のうちには、上記の大半が含まれるものと予想しています。
参考までに当社のウーブンシティ現地レポートです。
トヨタの作るスマートシティ ウーブンシティの建設状況を現地で調査しました動画で紹介、 完成間近のウーブンシティ 現地で建屋の機能を調査しました


議案の採決は? 豊田章男会長の信任率は?
いずれの議案もかなり高い賛成率で可決されるでしょう。
みんなが気になる「豊田章男会長の信任率」ですが、
年次を追っての低下に歯止めがかかり一定の上昇となる
でしょう。
理由は2点あり、まずはアクティビストが「信任しないように」との活動をしていないようであり、さらに、トヨタ自体が事前の根回し活動、特に、欧米系の主要株主に対しての訪問面着での根回しを進めていると推定されるためです。
招集通知から注目した内容
最後に注目した内容を列挙します。なぜ注目したのか、また、株主総会でのトヨタから説明とそれに対する解説は、以下のセミナーでご説明する予定です。
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