【展示会】名古屋プラスチック工業展2021 ムラテック

9月29日~10月1日、ポートメッセなごやで、3年に一度の名古屋プラスチック工業展が開催されました。29日30日の二日間参加しましたので見学内容のトピックスや特別講演視聴内容などを数回に分けてレポートします。

Molding Monitor

「金型の挙動が見える!」とのうたい文句で、簡便なAI的機能を搭載したデータ収集分析システムが紹介されていた。成形機からの動作信号5CHと金型からの型内圧や温度などのアナログ信号20CHのデータを取り込むことが可能で成形機動作と型挙動を組み合わせてのエンジニアリングに活用できる。(参考:当日配布のパンフレット)

正常成形条件(安定成形条件)を登録することで、良品の教師データとして基準化され、正常範囲を逸脱した際にはアラームが出る。(成形停止信号の出力も可能)
その際の作業としては、成形品を観察し、異常があればその内容を教え込むことで学習が進み、異常時にその内容を層別表示する等が可能となる。初期登録データ数としては、安定成形状態であれば、わずか数十ショットでも活用開始できるとのご説明であった。
AD信号変換ボックスと表示パネルを成形現場に設置する。USBメモリを介して事務所等でのデータ解析が可能。

型開き量センサ MEL1002Gシリーズ

金型に埋め込むことで高精度に型開き量が計測できる。150℃耐熱。
一般的には金型にΦ10mmの通し穴を開けて取り付ける。複数個取り付けることで型開き量のPL面各位置での偏差の把握が可能となる。
光ファイバ計測システム*との組み合わせにより、金型挙動の詳細検討が推進できるものと期待する。

*光ファイバ計測システムの射出型での活用例「プラスチックス」2020年12月号 
プラスチックス12月号 記事掲載 「光ファイバ ・センサによる射出成形金型挙動の詳細観察」