高機能素材Week名古屋2026の展示会レポートでは、CFRPやPPSのリサイクル、PFASフリー材料、PPによるモノマテリアル化、コンプライアントメカニズムなど、環境対応と高機能化を両立する材料・設計思想に関して報告しました。

【展示会レポート】高機能素材Week名古屋2026 | 次世代モビリティと脱炭素のセミナー・コンサルの「技術オフィス Tech-T」

本稿では、それら「未掲載展示」に絞って投稿します。

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成形・構造分野では、三菱ケミカルが紹介したFIM(Freedom Injection Molding)が興味深い。3Dプリンタで造形したレジン型に射出成形を行い、成形後に型を溶解除去することで、アンダーカット形状を射出成形で実現する技術です。コンプライアントメカニズムのような一体構造設計と組み合わせることで、試作から機能検証までのスピードを大きく高められます。量産工法そのものというよりも、「設計自由度を上げるための前工程技術」として位置づけると、その価値が理解しやすいと思います。

帝人の展示では、長繊維強化PPシートを弱体部にインサートした射出成形バックドアが示されていました。ヒンジ部やロック周辺といった荷重集中部のみを補強し、部材全体はPP系で統一することで、軽量化・コスト・リサイクル性を同時に成立させています。また、炭素繊維強化熱可塑性複合材シート「Sereebo」を用いた電動車向けバッテリーカバーの提案も、金属代替が“構造部材の中核”へ広がっていることを示す好事例です。

表面機能では、米国ベンチャーACTNANOのナノコーティングが印象的でした。
電子基板用途で実績のある防汚・耐水コートですが、簡単な工程での塗布で膜形成します。

さらに、3Dプリンタ材料の進展も確認しました。
旭化成はCNF(セルロースナノファイバー)をナノ分散させたPA/CNFやSEBS/CNFのフィラメント・ペレットを提案し、高強度造形や反り低減、マテリアルリサイクル性を訴求していました。

長瀬産業の低そりPPも含め、AM材料は「試作専用」から「現場で使える材料」へ近づいていました。


実車としては、超小型EVのLean3の試乗会に加え、インド製BEVであるMahindra&Mahindra 「 XEV9e」の分解展示が行われていました。
長瀬産業のブース内で、同社とも協業している、BLUE SKY(ブルースカイテクノロジー社)がベンチマークとして分解した車両です。
LFP電池の採用や装備内容を見ると、グローバル市場における材料・部品の競争水準が着実に上がっていることがわかりました。

また、長瀬産業ブースでは、インド由来のマイカシートやシーリング材、モータ用マグネットワイヤーなど、地政学リスクを意識した材料供給の重要性が示されていました。







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