
環境対応
循環経済・モノマテリアル、易解体、植物由来、軽量化、分析技術等の視点での取り組み・展示をご紹介します。
【目次】
・発泡プロセスのモデルベース化・エコスマートバックドア/ダイキョーニシカワ
新情報はメルマガで。メルマガ 配信登録は こちらから
トレンドや各種情報は セミナーで詳しく解説します。【セミナー案内】
スギ間伐材強化PP、100%植物由来樹脂/トヨタ車体
トヨタ車体では、2012年から一人乗りの電動四輪車(超小型BEV)コムスを発売しています。
コムスの外板は自動車用のポリプロピレン製の樹脂パネルが採用されており、基本仕様は無塗装であり、その意味では塗装乾燥時の炭酸ガス排出量の削減に貢献しています。


このコムスの外板にTABWDを使用したコムス「もくまる」が展示されていました。(標準的な TABWDはスギ繊維30%、残りがポリプロピレン樹脂で構成)


静岡県、高知県、鹿児島県の間伐材を使用したコムスがそれぞれの地で活用されています。
スギ間伐材のご当地活用です。

100%植物由来のTABWDも実用化されています。
スギ繊維51%、残りがバイオ樹脂で 100%植物由来となります。

写真は 応用例のコスメケース(化粧品容器)です。

マテリアルリサイクル実証工場/三井化学
パネル展示であるが、マテリアルリサイクル推進を目的としたオープンラボが紹介されていました。
パネルの一部を示します。
回収品の洗浄から粉砕、選別、押し出し造粒まで一貫した実証実験設備にて回収品に合わせての選別等のプロセス検討が少量から可能です。
タンデム押し出し機は押し出し工程が2段となっています。
1段目で粘度をモニターし2段目で粘度調整樹脂を投入することでの粘度調整(粘度の均一化)が図られます。
押し出し機の脱気機構からは揮発した不純物成分を除去することで臭気の低減の検討も可能です。
静岡県浜松市にある株式会社中部日本プラスチック内に設置されています。

ドアトリムのモノマテリアル化/トヨタ紡織
樹脂部品のリサイクル性向上のためには、モノマテリアルとし、部品をそのままリサイクル利用できることが重要です。
トヨタ紡織は、100%オレフィン系樹脂で構成されたドアトリムを展示していました。一般に、ドアトリム本体はポリプロピレン射出成形品であるが、それの構成部品には塩化ビニール、発泡ウレタン、PET樹脂、ポリアセタール等が使用されています。
この展示品は、それらの異種材を すべてオレフィン系に置き換えたものです。ポリアセタール(POM)製のクリップもPP製に置き換えられています。数回の脱着性を考慮して形状を見直してあります。


シート表皮のモノマテリアル化/トヨタ紡織
ドアトリムと同様に複数の材料で構成されているシートカバーの材料をPVC(塩化ビニール)に統一、モノマテリアル化シート表皮として展示されていました。
このシートカバーは、同社の表皮一体発泡工法を活用しウレタンパッドを成型することで独自の凹凸形状として、造形の自由度もPRしていました。

樹脂発泡プロセスのモデルベース化/ダイキョーニシカワ
樹脂発泡品には、吸音並びに断熱の機能が期待されます。
断熱は穴が独立泡の際に機能を発現する一方で、吸音は連続泡が望ましく、これまではカンコツ経験での条件出しが必要でした。
この対応として、大量の条件の下での可視化観察実験結果を元に、ミクロレベルで発泡現象を捉え、解明した発泡メカニズムをシミュレーションで再現することで、泡の形態制御が可能となります。
構築した材料モデルベースにより、机上での性能予測が可能となり開発期間短縮に貢献した事例報告です。


エコスマート バックドア/ダイキョーニシカワ
耐環境としては、
・セルロースナノファイバーを約20%含有した外板
・ショルダー部に薄肉(1.2→0.6mm)鉄板をインサートしGF/PPとのハイブリッドしたインナーパネル
・チャレンジ中として樹脂ガラス
スマート機能としては、
自社製ミリ波センサー使用 接近時の適正距離をユーザーに知られるシステム
(人にぶつからず最適距離を示す)


リサイクルが容易なフレキシブル表皮/ダイキョーニシカワ
スラッシュ成形では、熱した金型表面に塩化ビニール粉末を投入し、表層1mm程度を溶融させることで表皮形状を成形します。この際に、表皮外周全体をアンダーカット形状で成形し、基材に引っ張りながら被せる技術・製品の提案です。リサイクルの際には、再度引っ張りながら剥がすことで塩ビ表皮のみを回収でき、単一材としてのリサイクルが容易となります。金型表面のシボ・テキスチャー形状を変えることで幅広い表皮の表現が可能です。

リサイクル対応分析技術/東レリサーチ・島津製作所
リサイクル材を内装に使用する際に臭気が問題となります。
その臭気源の分析手法です。
リサイクル樹脂の物性等の評価方法。


個別のコンサルティングサービスでは更なる詳細や今後の方向性などを解説いたします。
費用や内容などは、以下より、お気軽にお問合せください。
セミナーやコンサルティングなどのご相談窓口
このレポートのような内容は、「市場調査」や「電気自動車トレンド」に関する各種セミナーでも解説しています。セミナーでは質問にもお答えしています。
以下は直近で予定されているセミナーです。