Xiaomi(シャオミ) SU7 試乗&調査

「テクノフロンティア2024 (主催:一般社団法人 日本能率協会)」にて、主催者企画で、アジアンEV 実車3台が展示してありました。

今回、そのうちの、Xiaomi(シャオミ) SU7の試乗&調査の機会を得ることができました。同車の詳細調査を予定している名古屋大学の山本真義先生のご厚意でお借りしました。

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Xiaomi SU7とは

2024年4月の北京モータショーで発表、受注開始から27分で5万台を受注したという話題のクルマです。あの、スマホのシャオミ(Xiaomi)が本格的、かつ先進的な電気自動車を発売したということも大きな話題でした。5月に中国で試乗した、中国BEVメーカのCTOに電話インタビューした際に、「すべてが素晴らしい、価格、スタイル、性能、すべてだ」と興奮気味に話されていたことを思い出しました。connectedとしての機能も徹底しており、スマホはもちろん、家電とも連携しています。後部座席全面(前席の背面)には、タブレット端末接続可能(シャオミ製以外のiPadも接続可能)です。(写真の指先部が接続端子)

ただし、今回は日本での試乗ということと、当たり前ですが操作画面(中央部の大型Display)の表記が中国語のため、確認はできませんでした。

自動運転機能も確認はできませんでしたが、周辺状況を認識し、リアルタイムでDisplayに標記する機能は確認できました。以下の写真では、前方を右に向かうバン、左に向かうセダン、後方右側を歩いている歩行者を認識しています。

認識表示の機能はのちほど、動画でご紹介します。

調査車両はベースグレード

ベース/Pro/Maxと3グレード構成です。今回の車両はベースグレードということで、LiDARとAR-HUD(実の56インチ)は搭載されていませんでした。ただ、LiDAR無し、車載カメラだけで、上述の車両は人を認識しているんですね。
21万5900元(約450万円)、RWD、BYD製のリン酸鉄バッテリー76.6kWhを搭載し、CLTC(WLTC類似の中国規格、WLTCよりも長めとなる)による満充電走行距離は700kmとされています。
フードを開けると、写真のようにその奥に、立派な刻印のゴールドプレートが付いていました。

フード下の荷室の容量も写真のように、かなりのものです。

ボディサイズ

4997×1963×1455mm、1980kgです。
ちなみにTESLAのModel3は、
4695×1849×1445mm、1840kmです。

驚異の Cd 0.195、 スポーティな外観

元BMWのデザイナーということで、なかなかにスタイリッシュだと思います。中国から知人が、「マクラーレンとタイカンとプリウスをミックスでダサい」とのコメントを寄せてきましたが。
Cdが0.195です。フード×フェンダ―×バンパーの見切りは、段差なく、エアの乱流防止に貢献しているようです。

フード後端両サイド、フロントウインドウとのスキ部には、やわらかめエラストマー樹脂成形品が埋め込むようにはめ込まれています。(写真、手で触れている部品)乱流の元となるスキを埋める部品のようです。

バンパー両サイドの黒い部品、開口となっており、フロントタイヤハウスにエアが流れます。

さらに、フロントタイヤハウスの後部から、フェンダー後端までもエアが流れる開口が設定してあります

この開口が、Cd値に対してどの程度の寄与かは不明なところです。中国のBEV設計者のコメントを求めてみようと思っています。

エンブレム

フロントのエンブレムのデザインはxiaomiのブランドロゴです。
「mi」は”モバイルインターネット”を表しています。その他にも、Xiaomiが創業初期に不可能と思われていた多くの挑戦に 直面したことから「ミッションインポッシブル」の意味などがあります。(xiaomi Japan ウェブサイトより) Xiaomi Japan

リアのエンブレムは、
北京小米製造で、ブランドはXIAOMI、車名SU7(のベースグレード)を示しています。

内装や走行状況は続報します。

日本能率協会の分解解析セミナー・テクノフロンティアに期待

今後、この車両は性能評価後、分解解析され、おそらくは日本能率協会主催の分解解析セミナーで詳細、紹介されるのではと推察しています。
また、来年のテクノフロンティアでは、例年と同様な実車や分解展示があるものと思います。
まだ、正式にアナウンスはされていませんが、「分解解析セミナー」「テクノフロンティア2025」(いずれも、一般社団法人 日本能率協会 主催)での詳細報告に期待しています。