Genesisの最新EV GV70試乗

Hyundai KIAグループでは、その高級車ブランドのGenesisでも電気自動車(BEV)を展開しています。
このGenesisから3車系目のBEVとして2022年に発売されたElectrified GV70に試乗しました。

GenesisもHyundaiブランド同様に韓国在住者を対象として試乗プログラムがあります。
今回はちょっとした小技を使い、在住者で無い私も試乗してきました。

あいにくと試乗中は、同乗者によるビデオ・写真撮影NGでしたので、テキストベースでの簡単な報告となります。
次の写真も試乗時ではなく、ショールームでの撮影です。

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Genesisブランドとは、トヨタ自動車のLexus、VWのAudiのような、Hyundaiの高級車ブランドです。
韓ドラでは、会社経営者や官僚の送迎車としてよく登場します。
G90、G80、G70といったGの付く車種はセダンで、どちらかと言えば運転手付きのシェーファーカー(chauffeur car)です。
一方、GV70、GV60といったGVが付く車種は、SUVとなります。

これまで試乗したBEV

トヨタ流の現地現物、実体験を元にしたコンサルティングを信条としており
これまで多種のBEVならびにFCEVに試乗してきました。

8月9月と上海・ソウル現地で試乗したので、4車種追加となりました。

 Electrified GV70とは

前後2モータのAWSです。
モータ最高総出力320kW(160+160)で、0→100km/hが4.2秒とエンジン車よりも1秒以上早い加速です。
圧倒的な出足は、4輪BEVの特徴です。
搭載バッテリーは容量77.4kw 697Vで、350WのDC急速充電での10→80%が18分という仕様は、主要なHyundai車両と全く同じです。
使用ユニット類が共通であることがわかります。

なお、在来のエンジン車プラットフォームを流用したBEVで、BEV専用プラットフォームのe-GMPは採用されていません。
未採用の理由は、開発時期によるものか、あるいはe-GMPの生産能力によるもののいずれかと推定しています。

全長4715mm全幅1910mm全高1630mm、全幅全高はLexus RXとほぼ同じ、長さは約200mm短いサイズです。
韓国でローンチ後、欧州、中国、アメリカでも発売されています。
韓国での価格は約1億Won、現在の為替レート換算で約1200万円です。

BEVが追加モデルとなっていること、また、Gensisのデザインを踏襲していることから、内外装ともに、既存のGV70と同じです。
中国で多数のBEV専用モデルを見てきましたので、大きなフロントグリルのデザインは古臭さを感じてしまいます。
とはいえ、Genasisとしての重厚感や品位ある作りはさすがという感じがしました。
Gensisの質感の高さは写真からも感じ取れると思います。
ドアを閉めた瞬間に外界から遮断された室内空間となるあたり、気持ちが引き締まります。

試乗までの経緯

Genesis(Hyundaiも同様)のウエブサイトは基本的に韓英語です。
したがって、英語のページで試乗の予約を試みましたがNGでした。
本人確認のために韓国の携帯電話が必要でした。

この辺りの事情を韓国Samsung勤務時代の知人に連絡したところ、
Genesis Spaceカンナム店(ショールーム&試乗)に相談の上で代理予約をしてくれました。
試乗の当日は同行していただき、試乗中やshopでもサポートしてもらいました。

試乗の必要ということで国際免許証(正確には国外免許証というんですね)を取得し、
日本の自動車運転免許証+パスポートとともに持参しました。

先ほど韓国の自動車運転免許証の有効期限を確認したところ、昨年末で失効ではなく、今年末までが有効期間でした。
ただ、外国人登録番号が無効となってますのでたぶん使えなかったでしょう。

写真はGenesis Spaceカンナム店のウエブトップページです。
左下に予約ボタンがあります。
このショップは1階がエンジン車、2階がBEVと明確に分けての展示でした。

試乗結果

試乗した時間帯が夕刻のラッシュの始まりということと、
同行した人が私の業務内容を紹介してくれたために、
本来の試乗コースから離れて、高速などに変更してくれました。
ちなみに、助手席で案内してくれたショップの方は、少し日本語ができるらしく、
後半では、「マッスグデス」「ツギ、ミギデス」とガイドしてくれました。
少し複雑になると英語ですが、わかりやすい英語で意思疎通全く問題無しです。
写真とビデオがNGでしたので、簡単にコメントでまとめます。

センターコンソール上部の大きなダイヤルがシフトノブです。
右に回してD、反対でR、真ん中を押すとPモードです。
最近BEVでは有りがちなシフト操作です。
インパネ中央上部に横長のDisplayがあります。(前掲の写真参照ください)
運転してみると、写真で見るイメージとは違い、十分に大きな画面でした。

メータ部の表示は実にシンプルです。
ADAS機能として前車追従や警告の際に、中央部のクルマ部分にそれぞれの表示があらわれます。
ただ実態としては運転中はほとんどHUDしか見ていませんでした。
これまたシンプルな表示ですが、運転のためには必要十分でした。

ウインカーと連動して、左折の際は左側のスピードメータ部分が、
右折の際は右のタコメータ部分が、ブラインドスポットモニター画像となります。
サイドミラーの下部に搭載されているカメラでモニターした画像が映写されます。
これまで試乗したHyundaiのNEXOやIONIQ5&6と同様の便利機能です。

輝度が高く見やすいHUDでした。
NAVIのガイドもここに表示されますので、走行中はほとんど視線移動不要です。
先日中国で試乗したBEVもHUD搭載で、表示サイズも大きなものでした。
今後は、HUDが標準的に搭載され、その表示サイズのUP、さらにはARとして前方の路面の位置に表示されるようになります。
高級車では各社開発中です。

室内は遮音がしっかりしているためにかなり静粛です。
BEVはエンジンが無い分、室内は静かとなりますので、BEVのGenesisとしては、より一層の遮音吸音特性を求めて開発していくものと推定します。

走りだしは大変スムーズです。
BEV+Genesisとして高品位に仕上がってます。
加速性は、BEVとしては当然の特性で、今回はカンナム地区での30-40分程度の試乗ということで、320Wの実力は未知数です。
一度だけ、ハンガン沿いの高速で急発進しましたが、あっという間に130km近くとなり、べた踏み検討はできませんでした。
加速の瞬間、同乗者はみなさん、悲鳴を上げてました。

車重2300kg程度と思います。
低重心でどっしりしています。
急ハンドルを使うシチュエーションが無かったので、ボデイ剛性もわかりませんでした。
都市内の交差点を曲がる等では当然ボディのゆがみは感じられません。

フロントグリル

BEVはエンジン車と同じデザインを踏襲してますが、エンジン冷却のための空気取り入れの必要がないために、BEVのグリルは穴開口がありません。
グリル右側に充電ポートがあります。

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