N-PLUS2022 空飛ぶクルマ ECLAIRコンソーシアム

航空機電動化(ECLAIR)コンソーシアムは、JAXA航空技術部門が中核となり2018年に設立されました。航空機電動化に関する研究開発と社会実装がテーマです。社会実装の検討という側面もあるため、産学官の約120機関が参加してます。国の機関・地方自治体、関連大学、主要なモビリティ関連企業からスタートアップまで多彩な顔ぶれです。

2月2日午後の連携的セミナーを聴講しました。

航空機電動化(ECLAIR)コンソーシアムにおける空飛ぶクルマの研究開発(JAXA)

開発狙いは 2030年 旅客機(細胴機) 2040年 燃費大幅削減 2050年 CO2削減への寄与を上げていました。主要用途としてオンデマンド・近距離輸送手段です。3大都市圏でのエアポートシャトル、過疎地域の交通手段です。

国土強靭化としての空の移動革命との説明がありましたが、国土強靭化というところが現政権向けに取って付けたような印象でした。

開発内容は

①有人無人機の航空管制技術
②自律化要素技術(人が介在しない)

また、大型機はCO2削減、小型機は日常輸送サービス変革との説明でした。

eVTOLのための低騒音化空力技術の研究(JAXA)

空力技術と騒音対応技術開発ですが、空力主体の説明でした。望ましい構造としてマルチコプターに翼を付けて、ロータ部を離着陸時と巡航時で約90°方向転換する機体構造が安価で信頼性が高いとのことです。Passive Pendulum Body(PPB)、転換型eVTOLと呼んでいます。ロータ部回転の際の機体部が安定する構造の説明は成る程という内容でした。

サブグループで検討した空飛ぶクルマのユースケースまとめと今後の課題(慶応義塾大学)

午前中のセミナーの同大学の中井教授と同じ研究室です。2017年から研究しており、ÉCLAIRの社会実装に関する検討を分担しています。概要は午前中のご説明同様です。救急救命医療への適用が印象に残りました。

以下(慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科、SDM)で、これまでのご発表のいくつかが公開されています。概要を理解するのに役立つ資料です。

空飛ぶクルマ研究ラボ | (旧)ビジネスエンジニアリング(中野冠)研究室 (keio.ac.jp)

会場の展示パネル
パンフレットより抜粋