【大学訪問】山形大学大学院 伊藤浩志先生研究室

博士号を取得した山形大学米沢キャンパスを訪問しました。
写真は、国の重要文化財でもある旧制米沢高等工業学校本館です。米沢の豪雪対策のための樹木保護がなされていました。ただ、建物は塗装がはがれている部分もあり、保全状況が気になりました。

前回の山形大学訪問は東日本大震災のすぐ後で、損傷の激しいビルは立ち入り禁止でした。しかし、今回、キャンパス内の大半の建物が立て替えてあり、別の大学のようでした。

私は、小山清人研究室にて社会人ながら大学院に入学しての学位取得でした。小山先生はその後、副学長、学長を歴任され、確か昨年学長を退任されています。

今回は、私の学位取得の際にもご指導くださった、伊藤浩志先生の研究室を訪問させていただきました。

高分子精密加工研究室

山形大学大学院 有機材料システム研究科 高分子精密加工研究室

2021年11月10日午前、ラボツアーも含めて、2時間もの貴重なお時間を頂戴いたしました。

後述するように文科省との交渉の上で教育研究センターを設置するなどのお話から、研究者であるとともに経営者的な手腕も発揮されている状況が伺えました。

ご研究は、精密・微細成形加工です。ラボツアーでは、3Dプリンタの研究として材料フィラメントから試作研究というお取組みもご紹介いただきました。11月末に開催される成形加工シンポジアでも数件の3Dプリンタ関連の発表が予定されているようです。

A-212 3Dプリントによるポリテトラフルオロエチ レン三次元構造体の作製と物性評価

A-213 金属3D造形技術に用いる有機系バイン ダーシステムの成形性と3次元構造体へ の影響

A-214 Role of poly(lactic acid) crystallinity in fused deposition modelling 3D printing

中央が伊藤先生 右は、ラボツアーのご対応をいただいたD1の上田さんです

Gmap グリーンマテリアル成形加工研究センター

山形大学 グリーンマテリアル成形加工研究センター (yamagata-u.ac.jp)

D1の上田さんのご案内で、Gmapとモノづくりセンターをラボツアーさせていただきました。

写真はGmap(グリーンマテリアル成形加工研究センター)です。成形加工の教育・研究拠点として、2015年に文科省の補正予算にて、4階建て2900㎡で設立されました。大変に驚いたことは、「成形加工」がセンターの冠に付いていることです。なお、2015年の開所の際は、小山先生が学長でしたので、開所挨拶は喜びもひとしおであったものと推察されます。

樹脂材料の試作、試験片成形、高分子や成形品の各種分析や観察等、フルセットでの対応が可能です。その昔に私が使用していた装置と比較すると、いずれも数分の一のサイズとかなりコンパクトになっています。

最も興味深かった装置は、8軸の混練機です。この件も成形加工シンポジアで発表が予定されています。

A-108 2軸および8軸スクリュかみ合い同方向回転押出機の数値解析研究

おまけ

前泊しました。白布温泉の東屋です。

白布温泉にはかつて、東屋、中屋、西屋と3軒のかやぶき屋根の旅館がありましたが、中屋と東屋は消失しました。再建した東屋は消防法の関係でかやぶきとはできなかったそうです。 写真は、かやぶき屋根で残る西屋、再建した東屋と入り口の郵便ポスト、東屋玄関前にある電気自動車充電器、山形リンゴのジュース、東屋玄関のきつね(?)のお店 です。